もの忘れ外来とは
もの忘れには、誰にでもある生理的なものと、認知症・軽度認知障害などで起こる病的なものがあります。
生理的なもの忘れの場合、「忘れてるよ」と指摘されたり、ちょっとしたヒントをもらえれば、忘れていたこと・内容を思い出せます。
一方の病的なもの忘れの場合、指摘を受けたり、ヒントをもらったり、あるいは詳しく説明しても、なかなか思い出すことができません。そのため、日常生活に支障をきたすようになります。
当院のもの忘れ外来では、病的なもの忘れの原因となる認知症・軽度認知障害などを早期に発見し、早期に適切な治療や支援を行うことを目的します。
ご自身で気になる症状があったり、自覚はないけれどご家族に指摘されたという場合には、お早目に当院にご相談ください。
このような症状がある方は、
一度ご相談ください
以下のような症状がある場合には、認知症や軽度認知障害が疑われます。
- 同じ話を何度もする、同じことを何度も質問する
- 物を置き忘れる、しまい忘れることが増えた
- 財布、クレジットカード、スマホなど大切なものを失くしてしまうことが増えた
- 人の名前、物の名前をなかなか思い出せない
- 以前好きだった趣味、食べ物などへの興味が薄れてしまった
- 献立を考えるのが面倒に感じる
- 鍋を焦がすなど、以前はなかった失敗が増える
- 仕事上でのミスが増えた、ケアレスミスが多い
- 自分がいる場所、現在の季節や年月日が分からなくなることがある
- 慣れている道で迷ってしまう
- 自分のものが家族などに盗まれたと言って騒ぐ
- 簡単な会話、テレビの内容が理解できない
- 怒りっぽくなった
- 身だしなみに気を使わなくなった
- 入浴を嫌がる、しなくなった
もの忘れの主な種類
もの忘れは、生理的なもの忘れと、病的なもの忘れに分けられます。
生理的なもの忘れ
いわゆる、老化現象の1つです。年齢を重ねれば、誰にでも見られます。
特徴
- 体験したこと自体は覚えている(例:旅行に行ったことは覚えているが、その旅行であったエピソードを忘れている)
- ヒントをもらえると思い出せる
- 約束などを「忘れてるよ」と指摘されれば、約束したこと、その内容を思い出せる
- 時間、場所など正確には分からなくても、見当がつく
- 日常生活に支障がない
病的なもの忘れ
認知症、軽度認知障害など、病気・障害によって引き起こされるもの忘れです。
軽度認知障害とは、認知症になる一歩手前の状態を指します。放置しているとほとんどの場合認知症へと進行します。早期発見・早期治療により、進行を予防することが可能です。
特徴
- 体験したこと自体を忘れている(例:旅行に行ったこと自体を忘れている)
- ヒントをもらっても思い出せない
- 約束などを「忘れているよ」と指摘されても、約束したこと自体を思い出せない
- 時間、場所などの見当がつかない
- 日常生活に支障がある
もの忘れ外来の流れ
1ご予約・WEB問診
まずは、WEBまたはお電話でのご予約をお願いします。
WEB問診票をご用意しておりますので、できれば事前にご記入ください。受診日に紙の問診票にご記入いただくこともできます。
2診察
医師が診察を行います。
症状、自分で気になること・家族などから指摘されたこと、既往歴、服用中の薬などについて、詳しくお伺いします。
3認知症テスト
当院にて、簡単な認知症テストを受けていただきます。
4認知機能検査
認知症テストで認知症や軽度認知障害の疑いが残る場合には、検査を行います。
費用 | |
長谷川式認知症スケール(HDS-R) | 900円 |
---|---|
MMSE(Mini-Mental State Examination) | 900円 |
5診断・治療開始
認知症・軽度認知障害の診断となれば、速やかに治療を開始します。
早期発見・早期治療のススメ
認知症の明らかな症状が出てくる頃には、脳はかなり萎縮しています。そして現在のところ、認知症における確かな治療法が確立されていません。
しかし、軽度認知障害、初期の認知症の段階で発見することができれば、その進行を緩やかにし、毎日の生活を、そして生涯を穏やかに過ごすということが可能です。
現在、国内の認知症患者は500万人以上と言われています。総人口の減少もありますが、認知症になってしまう人の割合は、今後も増加していくものと推測されます。
「まさか自分が」とは考えず、もの忘れなどの気になる症状がある時、家族に指摘された時には、お早目に当院にご相談ください。
費用
項目 | 費用 |
---|---|
MCI スクリー ニング |
15,000~25,000円 |