“ふざけてばかりの子”——笑いの裏にある不安と防衛
◆「まじめに話してるのに」「いつもふざけてばかり」——そんな子、いませんか?
・大事な話をしていても、茶化したりギャグにしてしまう
・授業中、先生の発言に過剰に反応して笑いを取りに行く
・周囲を笑わせることで注目を集めようとする
・怒られても反省する様子を見せず、冗談でごまかす
・シリアスな雰囲気になると、黙るか、逆にふざける
吹田市・北摂地域の学校現場でも、「ふざけ癖が抜けない」「真剣な場面で不適切な笑いが出る」など、
“態度の問題”として取り上げられることがあるこのタイプの子どもたち。
しかし、よく見ていくと、その“ふざけ”の奥には、
**「本音を見せるのが怖い」「まじめに向き合うのが苦しい」**といった
“自己防衛のかたち”が隠れていることがあります。
◆ “ふざけ”は、心のバリアである
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行動 |
背景にある心理 |
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緊張した場面で冗談を言う |
不安や恥ずかしさを笑いに変えて自分を守っている |
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怒られてもヘラヘラしている |
叱責の重さに正面から向き合えない/過剰な防衛反応 |
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シリアスな話題でおどける |
感情が揺れすぎる前に“笑い”で距離を取ろうとしている |
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笑いを取ることに固執する |
「注目されない=存在感がない」という恐れの裏返し |
“ふざける子”は、実はとても敏感で、繊細な感情を抱えていることが多いのです。
◆ 北摂の事例:小6男子の「笑ってるけど、ほんとは怖い」
北摂地域の小学校に通う6年生の男の子。
何を言っても軽く返し、先生の注意にも「ウケる~」と笑ってごまかす。
しかし、1対1で静かに話す時間を持ったとき、
ぽつりとこんな言葉をこぼしました。
「怒られると、なんか体が固まって、笑っちゃう」
「ちゃんとすると変に思われる気がして、ふざけた方が楽」
これは、まじめに向き合うことの緊張感や、感情をさらけ出すことの恐怖が、
“ふざけ”という仮面で表出していた状態でした。
◆ “笑い”を通じた心の防衛のメカニズム
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状況 |
背後にある可能性 |
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自分の失敗をネタにする |
本気で落ち込む前に“自分から先に笑いにして”心を守っている |
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友だちをからかう |
自分が攻撃されないように、先に相手との距離をとっている |
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注意されても平気そうに振る舞う |
本当は傷ついているが、それを見せるのが恥ずかしい/怖い |
“ふざけ”のスタイルは子どもによって異なりますが、
その根底にはほとんどの場合、**「本当の自分を見せることへの怖さ」**があるのです。
◆ 吹田市の心療内科での支援:“ふざけ”を否定せず、その中にある声を聴く
「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、
“ふざけてしまう子”に対して、以下のようなアプローチを大切にしています。
🔹① 「ふざける=悪い子」とラベリングしない
→ 「またふざけてる!」と責める前に、
**“どんなときにふざけたくなるのか”**を一緒に振り返る
🔹② 笑いの奥にある“不安”や“緊張”に注目する
→ ふざけた直後に顔がこわばっている/目が泳ぐ/手が落ち着かない
→ 笑っていても“安心していないサイン”を見逃さない
🔹③ 冗談でごまかしたくなったときの“別の手段”を用意する
→ 感情カード/“ちょっとひと息”の合図/安全な雑談に移るなど
→ “笑い”以外の緊張緩和の方法を一緒に見つける
🔹④ まじめに取り組んだときの“リスク”を受け止める
→ 「今日はふざけなかったね」だけでなく、
→ **「真剣にやるって、ちょっと恥ずかしかったかもね」**と声をかけることで
“ふざけなかったことの勇気”を支える
◆ ご家庭でできる3つの関わり方
🔷 ① 笑ってごまかしたときも、「その後」に目を向けて
→ 「ふざけるな!」と怒るよりも、
「今ちょっと恥ずかしかった?」と問いかける
🔷 ② 笑っていても、安心してるとは限らないと心得る
→ “ふざけてるから元気”ではなく、“ふざけないとつらい”のかもしれない
🔷 ③ 真剣にやったことを「大人が」茶化さない
→ 大人が冗談でからかうことで、「まじめ=恥ずかしい」が強化されてしまうことも
◆ ふざける子は、“笑顔の奥で必死にバランスを取っている”のかもしれない
その笑いは、本音を見せたくない気持ちの裏返し。
その冗談は、心の緊張をほどくための精いっぱいの工夫。
私たちができるのは、
その子の“ふざけ”を否定するのではなく、
その奥にある“伝えたかったこと”に目を向けることです。
吹田市・北摂地域で、私たちは
“ふざけてしまう”子どもたちの笑いの奥に、
まだ言葉にならない不安や努力を見つけ出す支援を続けています。