“ゲームや動画がやめられない”子ども——依存と発達特性の関係
◆「ちょっとだけのつもりが、いつの間にか何時間も…」
吹田市内のご家庭でも、
・「ゲームをやめてと言っても、全然聞かない」
・「YouTubeを見始めたら止まらない」
・「気づいたら深夜までずっとスマホを見ていた」
といった声を耳にすることが増えてきました。
子どもたちの“スクリーン時間”が急増する一方で、「依存では?」という不安も保護者に広がっています。
◆ それは“意志の弱さ”ではない
「自己コントロールできないのは、わがまま?」「親の育て方のせい?」
そんなふうに思ってしまう方も多いかもしれません。
ですが実際には、「依存傾向」には脳の特性や発達段階が大きく関わっているのです。
特に以下のような背景をもつお子さんは、ゲームや動画に強く惹かれ、抜け出しづらくなる傾向があります。
🔹 ADHD傾向(注意の散漫・衝動性)
🔹 ASD傾向(関心の偏り・ルーティン志向)
🔹 感覚過敏・過負荷になりやすい特性
🔹 学校・家庭での不安や孤立感
つまり、ゲームや動画が「逃げ場所」「安心できる空間」「一貫した報酬系」として機能してしまっているケースが多いのです。
◆ 北摂地域でも増加する「デジタル依存」の相談
北摂エリアの学校や相談機関からも、近年こうした子どもたちに関する相談が増えています。
・成績が下がってもスマホをやめられない
・家族との会話が減った
・ゲームを取り上げるとパニックになる
こうしたケースでは、「依存」というよりも、“他に自分の居場所がない”という切実な状況が見え隠れしています。
◆ 「制限する」より、「意味づけ」を一緒に探す
「ゲームを禁止する」「時間を厳しく制限する」ことも一つの手段ですが、それだけでは子どもの内面の問題は解決されません。
重要なのは、
✅ なぜそこまでのめり込むのか
✅ 何を満たしているのか
✅ 何が他では満たされていないのか
を一緒に探っていくプロセスです。
◆ 吹田市の心療内科での支援内容
「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、以下のような方法で「デジタル依存」に悩むお子さんの支援を行っています。
✅ 心理評価による背景理解(発達特性・愛着・環境要因)
→ ADHDやASDの傾向、家庭や学校でのストレス要因などを整理します。
✅ 親子カウンセリングによる関係修復と共通理解の促進
→ ルール設定を「押し付け」ではなく「合意形成」として行います。
✅ ゲームを“使いこなす”スキル支援
→ タイマーの活用、目標設定、やめ方の練習などを、ゲーム的視点で組み立てる支援をします。
✅ 心理的な居場所の再構築
→ ゲーム以外に自分を表現できる活動(創作・身体活動・自然体験など)を提案します。
◆ 家庭でできる3つの工夫
🔷 ①「共感」と「対話」が出発点
→ 「またやってるの!?」ではなく、
「楽しいの?どんなとこが面白いの?」という会話から始めると、心が開きやすくなります。
🔷 ②「禁止」より「選択肢を増やす」
→ 外遊び・創作・読書・料理・ペットの世話など、他の心地よい経験を一緒に見つけることが大切です。
🔷 ③ ルールは“見える化”+“予告”で整える
→ 「あと10分ね」と事前に予告し、視覚タイマーなどを使って“自分でやめられた”という感覚を育てます。
◆ 「依存」は“自分を守る戦略”であることも
依存という言葉には否定的なイメージがありますが、
実際には子どもが**不安・孤独・ストレスから自分を守るために見つけた「戦略」**であることも多いのです。
だからこそ大切なのは、
✅ ゲームを通じて満たされているもの
✅ それが他の手段でも満たされるようにする工夫
を一緒に考えていくまなざしです。
私たちは、吹田市・北摂地域の子どもたちが、
「自分の楽しさ」を自分でコントロールできる力を育てていけるよう、
これからも寄り添った支援を続けてまいります。