“スマホに依存している子”——つながりの代替手段としての画面
◆「スマホばかり見ている」——本当にそれだけでしょうか
・帰宅後すぐにスマホを手に取る
・やめるように言うと強く反発する
・夜遅くまで動画やSNSを見ている
・食事中も手放さない
・取り上げると極端に不機嫌になる
吹田市や北摂地域でも、
「スマホ依存ではないか」という相談は年々増えています。
確かに、長時間の使用は睡眠や学習に影響を与えます。
しかし、単に「時間の問題」として扱うだけでは、
本質を見誤ることがあります。
◆ スマホは“逃避”だけではない
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行動 |
背景にある可能性 |
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動画を延々と見る |
思考を止めたい疲労感 |
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SNSを繰り返し確認 |
つながりの不安 |
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ゲームに没頭 |
達成感・コントロール感の補充 |
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夜更かし |
現実の不安からの回避 |
スマホは、
安心・達成感・所属感を即時に与えてくれる装置でもあります。
現実世界でそれが不足しているとき、
画面は強い代替手段になります。
◆ 北摂の事例:中3男子の「画面の中だけ落ち着く」
北摂地域の中学校に通う3年生の男の子。
受験期に入り、不安と焦りが増していた。
しかし勉強に向き合えず、動画視聴が止まらない。
面談で彼は言いました。
「見てる間だけ、何も考えんでいい」
「ゲームやと、ちゃんとできる感じがある」
彼にとってスマホは、
不安を一時的に遮断する鎮静剤のような役割を果たしていました。
◆ “依存的使用”の心の構造
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表面 |
内側 |
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やめられない |
現実のストレスが強い |
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怒る |
取り上げられる=安全を奪われる感覚 |
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夜更かし |
現実への抵抗 |
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無気力 |
報酬系の偏り |
スマホは問題そのものではなく、
何かの不足を埋める道具であることが多いのです。
◆ 吹田市の心療内科での支援:「制限」より「代替」
「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、
単純な時間制限だけではなく、
“なぜ必要になっているのか”を探る支援を行います。
🔹① ストレス源の特定
→ 学校不安
→ 友人関係
→ 自己評価の低さ
🔹② 画面以外の報酬を増やす
→ 達成体験
→ 体を動かす活動
→ 小さな成功の積み重ね
🔹③ 段階的な調整
→ 一気にゼロにしない
→ まずは時間帯を調整する
🔹④ 親子関係の再接続
→ 叱責より対話
→ 共通の活動を持つ
◆ ご家庭でできる3つの視点
🔷 ① 取り上げる前に「何がしんどい?」と聞く
→ 行動の奥にある感情を探る
🔷 ② スマホ以外の安心源を用意する
→ 運動、創作、会話など
🔷 ③ 完全禁止より“共同管理”
→ 子どもと一緒にルールを決める
◆ スマホは「敵」ではない
問題はスマホそのものではなく、
それが唯一の安心源になってしまっていることです。
だからこそ、
奪うのではなく、
他の安心を増やす視点が重要になります。
吹田市・北摂地域で、私たちは
スマホ使用の背景にある不安や孤立に目を向け、
“画面の外にも居場所がある”と感じられる支援を続けています。