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“夜になると不安になる子”——1日の終わりに心がざわつく理由

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◆「おやすみ」と言った途端、涙が出る/不安がこみ上げてくる

 ・「まだ寝たくない」と言って布団に入らない

 ・「ママはいる?」「ひとりになるのが怖い」と不安を訴える

 ・就寝前になると涙ぐむ・黙り込む・体調不良を訴える

 ・一度寝ても夜中に起きてしまい、不安そうに家族を探す

 ・日中は問題ないが、夜だけ不安が強まる

吹田市・北摂地域でも、保護者の方から
「昼間は普通なのに、夜だけ情緒が不安定になる」
「寝かしつけが毎晩大変で…」というご相談をよく伺います。

でもその“夜の不安”は、単なる甘えや生活リズムの乱れではなく、
「1日の終わり」に特有のこころの動きが影響しているのです。

◆ 夜は、子どもの“心の素顔”が出やすい時間帯

時間帯

心の状態

朝~昼

刺激が多く、活動的・外向的な意識が優勢

夕方~夜

刺激が減り、内省的・感受性が高まりやすい

昼間は外の世界に注意が向きがちですが、
夜は照明も落ち、音も少なくなり、
“自分の中にあるもの”が浮かび上がりやすい時間帯になります。

子どもの反応

背景にある心の動き

寝る前に不安が強まる

1日分の刺激が心に残っている/考えごとが止まらない

急に「寂しい」と言う

親と離れる不安/明日への漠然とした不安

過去の出来事を思い出す

夜の静けさが記憶や感情を呼び起こす

体の不調を訴える

心の不安が身体症状として表れる(頭痛・腹痛など)

つまり、**“夜になると不安になる”のではなく、“夜だからこそ不安が顔を出す”**ということなのです。

◆ 北摂の事例:小1男子の「寝かしつけの涙」

北摂地域のご家庭での事例。
小学校1年生の男の子が、夜の寝かしつけ時に毎晩泣き出してしまうとのこと。

保護者が「どうしたの?」と聞いても、本人は
「わからないけど涙が出る」「なんか、寝るのがこわい」とだけ答える。

クリニックでの支援を通じて、
彼の中にあった言葉はこうでした。

「昼は平気。でも夜は、頭の中にイヤなことがいっぱい出てくる」
「そのまま寝たら、夢に出てきそうで怖い」

これは、“昼の感情の残り”と“未知への不安”が重なった状態だったのです。

◆ 「夜の不安」は、昼間の“感情のこり”が染み出すタイミング

夜に不安が強まる理由

説明

昼の緊張が解けて感情が表に出やすくなる

活動的なスイッチが切れ、抑えていた感情が浮上する

周囲の刺激が減り、自分の内面に意識が向く

心の中のモヤモヤにフォーカスが当たる

未来への想像が広がりやすい時間帯

「明日は大丈夫かな」「何か起きたらどうしよう」などの予測不安

親との距離が物理的に生まれることへの恐れ

添い寝がなくなる・部屋が暗くなる=分離不安を喚起

夜は、子どもにとっての“1日の心の精算タイム”
だからこそ、その時間に出てくる不安を“その子の心の通信”として受けとめる必要があるのです。

◆ 吹田市の心療内科での支援:夜の安心を“構造”で包む工夫

「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、
夜になると不安が強くなる子どもたちに対して、以下のような支援を行っています。

🔹① 「寝る前の安心習慣」を構造化する

   → 毎晩同じ順序・同じリズムで「入眠までの流れ」を固定
    例:お風呂→ストレッチ→絵本→“おやすみの言葉”
    → 繰り返しが「安心の前提」になる

🔹② 「不安を出してもいい時間」を意図的に設ける

   → 寝る前5分、「今日心に残ってること」や「気になること」を話す時間に
    → “不安を出すこと自体がルール化”されると、暴発しづらくなる

🔹③ “言葉にできない不安”を絵や道具で表現できるようにする

   → 不安カード・気持ちの温度計・“もやもや日記”など
    → 話せなくても、不安に形を与える工夫を導入

🔹④ 「不安があっても大丈夫」というメッセージを繰り返す

   → 「不安になっても、ここにいるよ」
    「怖い夢を見ても、朝になったら一緒に話そうね」
    → “不安そのもの”に寄り添う言葉かけが、夜の安心を支えます

◆ ご家庭でできる3つの工夫

🔷 ① 寝る前の“心のクールダウンタイム”をつくる

   → 読み聞かせ/静かな音楽/抱っこで深呼吸など
    → 刺激から切り離す儀式を通して、心を寝るモードに導く

🔷 ② 「また不安になってもいいよ」と予防線を張っておく

   → 「今日は大丈夫かな?」ではなく、
    「もしまた不安になったら、こうしようね」と
    → “不安を想定した安心感”が、逆に発動を防ぐことも

🔷 ③ 朝になったとき、「昨日の夜の不安」を話す時間をつくる

   → 夜の不安が“一人で終わらない”体験が、次への安心につながる

◆ 夜の不安は、“一日の終わりに心が本音を話してくる時間”

静かな夜、
その子の中からぽつりとこぼれる不安や涙は、
昼間には語られなかった「こころの一部」かもしれません。

それを排除せず、
“夜だからこそ出てくる声”として、そっと迎え入れること。
それが、子どもの心に「安心して眠れる世界」を届ける第一歩になるのです。

吹田市・北摂地域で、私たちは
夜になると不安になる子どもたちの1日を、
安心で終わらせるお手伝いを続けています。