“親の前でだけ荒れる子”——家庭で出る本音の意味
◆「外ではいい子なのに、家では大荒れ」そのギャップに戸惑う保護者へ
・保育園や学校では先生に従順で問題なし
・しかし、帰宅すると急に怒りっぽくなる・泣き出す
・宿題やお風呂・食事など、日常の些細なことで大爆発
・叱っても響かず、逆に感情が激しくなる
・「なんで家でだけこんなに荒れるの?」という疑問と不安
吹田市・北摂地域でも、こうした**“家庭限定の爆発”**についての相談は非常に多く、
保護者の方からは「甘えすぎ?」「しつけ不足?」という自責の声も聞かれます。
しかしこの現象は、しばしば**“甘え”ではなく“安全の証”**として理解されるべき
深い心理的な意味を持っているのです。
◆ 家庭は“仮面を外せる”数少ない場所
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行動 |
背景にある心の動き |
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家でだけ反抗的になる |
外で緊張を抱えながら“がんばっていい子”を演じている |
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帰宅後に感情が爆発する |
頭ではコントロールできても、体と心が限界を迎えている |
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大人に甘えるどころか攻撃する |
本音を出しても許される安全な関係だからこそ起きる反応 |
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家族を困らせるような言動を取る |
試されるのではなく、“見捨てられない存在”かを無意識に確認している |
このように、“家庭でだけ出る荒れ”は、
「本当の自分をさらけ出せる場所」であることの裏返しとも言えるのです。
◆ 北摂の事例:小2男子の「学校では静か、家では大噴火」
北摂地域の小学校に通う2年生の男の子。
学校ではとても静かで「手がかからない優等生」。
しかし、母親の迎えの車に乗った瞬間から泣き叫び、
家に着くと投げたり叫んだりの“毎日が嵐”。
ある日、母親が泣きながらこう語りました。
「家での様子を学校に話しても、誰も信じてくれない」
「私の育て方が悪いんでしょうか…」
この親子に対して私たちが伝えたのは、
**“その荒れは、むしろ母親に対する信頼の証です”**というメッセージでした。
◆ “安全基地”で起こる感情の解放と揺れ
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親に見せる行動 |
子どものメッセージ |
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八つ当たりする |
「今日も限界までがんばったんだ」 |
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泣きながらしがみつく |
「安心できる場所に戻ってきた」 |
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ルールを破ってまで気を引く |
「嫌いにならないで、見ていて」 |
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話を聞いても無視する |
「まだ自分の中で整理できてない」 |
荒れている時に、子どもは大人に**“理解されること”ではなく、“否定されずに共にいてくれること”**を求めています。
◆ 吹田市の心療内科での支援:「荒れ=SOSの翻訳作業」として捉える
「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、
“家庭でのみ荒れる子ども”に対して、以下のような支援を行っています。
🔹① 家での「爆発」を“異常”とせず、“消化”のプロセスと見る
→ 外でため込んだストレスや不安を、ようやく家で“放出”している
→ その子の自己調整に必要な“揺れ”を見守ることが回復への道
🔹② 行動の意味を子どもと一緒に振り返る
→ 「昨日はすごく怒ってたけど、どんな気持ちだった?」
→ “爆発”そのものではなく、“背景の気持ち”を言葉にする力を育む
🔹③ 保護者に対して「耐える」のではなく「支える」スタンスを提案する
→ 感情の嵐の中でも、「ここにいてくれてありがとう」と伝える場面を設ける
→ 親の“自己否定”を予防し、子どもとの信頼関係の軸を守る
🔹④ 家庭内だけで抱え込まず、園・学校・他の支援者と連携する
→ 「家庭だけではない目線」を増やし、“親子だけのループ”から抜け出す支援体制を
◆ ご家庭でできる3つの視点転換
🔷 ① 「また荒れてる」ではなく「今日もがんばってきた証」と捉える
→ 反応の激しさの裏にある、“日中のがんばり”を想像する習慣を
🔷 ② 言葉よりも「共にいる姿勢」を意識する
→ 正論より、隣に黙って座る/手を握る/そっとブランケットをかける
→ 「見放されていない」ことを伝える非言語的な関わりを
🔷 ③ 爆発の直後より、“落ち着いた時”に対話を試みる
→ 「さっきはつらかったね。何がしんどかったか、一緒に考えよう」
→ 子ども自身が“感情と行動”をつなげる力を育てていく時間にする
◆ “本音”は、安心できる相手の前でしか出せない
だからこそ、
家庭だけで見せる「荒れ」は、親子の信頼の証明書とも言えます。
それは決して“問題行動”ではなく、
“ありのままでいられる場所”であることのあらわれ。
吹田市・北摂地域で、私たちは
“外でいい子・家で荒れる子ども”と保護者が
安心して本音でつながれる関係づくりを支えています。