“遊びに入れない子”——関わりたいけど入り方がわからない
◆「一人でいるけど、遊びたくないわけじゃない」——子どもたちの見えにくいサイン
・周囲の子どもが楽しそうに遊んでいるのをじっと見ている
・誘われても「いい」と断るが、そのあと近くでウロウロしている
・遊びの途中で加わろうとするが、うまく入れずに離れていく
・「入れて」と言えず、物陰から見守るだけで終わる
・大人から見ると「関わる気がないように見える」が、実は関心が強い
吹田市・北摂地域の保育園や幼稚園、小学校でも、
こうした“遊びに入れない子”への支援の必要性が高まっています。
**「一人で遊ぶのが好きなんだろう」ではなく、
「遊びたいけど入り方がわからない」**という、
見えにくい葛藤に寄り添う姿勢が求められています。
◆ “遊び”は子どもにとって、最も高度なコミュニケーション活動
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遊びの要素 |
子どもが必要とする力 |
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誘う・誘われる |
相手の気持ちを読む/断られる可能性に耐える |
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入るタイミングを探る |
状況を読む/空気を察する/割り込まない工夫 |
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遊びを続ける |
ルールを理解する/交渉する/感情を調整する |
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離脱する |
傷つかずに抜ける方法を探す/他者の気持ちに配慮する |
つまり、遊びに“入る”には、
社会性・言語・情動のバランスが必要とされ、
子どもにとってはとても複雑な営みなのです。
◆ 北摂の事例:年中男子の「遊びたいけど入れない子」
北摂地域の保育園に通う年中の男の子。
園庭でみんなが鬼ごっこをしているとき、彼は少し離れた場所で砂をいじっている。
時々、目線を向けたり、走る子の後を少し追いかけたりするが、声はかけない。
担任が「一緒に入っておいで」と声をかけても、もじもじして動かない。
しかし、その後の個別遊びでは先生にこう語った。
「あれ、面白そうだったけど、どこに入ったらいいかわからなかった」
「前に○○ちゃんに『今はだめ』って言われたことがあるから…」
これは、“拒否された経験”や“タイミングがわからない不安”が、
関わりたい気持ちにブレーキをかけていた状態でした。
◆ “関わりたいのに入れない”子が感じていること
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内的状態 |
行動のあらわれ |
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興味はあるけれど、怖い |
遊びを眺めている/近くでウロウロする |
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拒否されたくない |
声をかけられない/誘われても断ってしまう |
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空気の読みすぎで疲れる |
遊びに入れた後もすぐ離れてしまう |
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遊びのルールが把握できていない |
加わっても混乱し、トラブルになりやすい |
これは「人と遊ぶのが嫌い」なのではなく、
“人と遊ぶ方法”がまだ発達の途上にある状態と捉えるべきなのです。
◆ 吹田市の心療内科での支援:“遊び”への入り口を開くステップ支援
「ゆうゆうからだとこころのクリニック」では、
“遊びに入れない子”に対して、以下のような支援を行っています。
🔹① 「入り方」のモデル提示とロールプレイ
→ 大人が「こうやって言うといいよ」「今なら入れるかも」と
→ “加わる言葉やタイミング”を一緒に練習する
🔹② 「入りやすい遊び」を見つける
→ 鬼ごっこやごっこ遊びのような高度なやりとりより、
→ お絵かき/パズル/ブロックなど、並行遊びがしやすいものからスタート
🔹③ “誰となら入りやすいか”を観察・設定する
→ 関わりが得意な子・相性の良い子と一緒に遊ぶ場面をつくる
→ 「人間関係のハードル」を下げる
🔹④ 成功体験を蓄積して「もう一歩」の意欲を引き出す
→ たとえ5分でも「一緒にいられたね」「お話できたね」と
→ “できたこと”を細かくフィードバックする
◆ ご家庭でできる3つの工夫
🔷 ① 「なんで入らないの?」ではなく「どんなときなら入りやすい?」と尋ねる
→ “できていないこと”を責めるのではなく、
→ “自分のペースを尊重されている感覚”を育てる
🔷 ② 過去の拒否体験をケアする言葉がけを
→ 「あのときイヤって言われたの、悲しかったね。でもそれがずっと続くわけじゃないよ」
→ “もう一度関わってみよう”と思えるきっかけになる
🔷 ③ 遊びの世界を家庭でも共有する
→ 子どもが好きな遊びやキャラクターの話を聞いて、
→ “自分の関心が尊重されている”という安心感が、対人場面でも活きる
◆ “遊びに入れない子”は、“関係の入り口を探している子”
だから私たちは、
その子が**「入れる瞬間」「入ってみようと思える環境」**を探し続けます。
吹田市・北摂地域で、私たちは
“関わりたいのに加われない”子どもたちの声なき声に耳を澄ませ、
遊びを通じた安心の土台づくりを支援しています。